TikTok Shopで売れない5つの理由と改善法
結論から言うと、TikTok Shopで売れない原因の多くは「商品」ではなく「動画」にあります。
当社がTikTok Shopで実際に販売する83社の公開データを分析したところ、商品数と月商の相関はほぼゼロ(相関係数 -0.04)。一方で、動画本数(+0.40)と動画の作り手の数(+0.49)には、はっきりした相関がありました。つまり「商品が悪いから売れない」のではなく、「動画の出し方が足りないから売れない」ケースが大半なのです。
本記事では、このデータをもとに「TikTok Shopで売れない5つの理由」と、それぞれの改善法を解説します。
※引用する数値は、TikTok Shopで販売する83社の公開指標(推定月商・投稿動画数・参加クリエイター数など)を当社が集計・分析したものです。詳細は83社分析の記事をご覧ください。
TikTok Shopで売れないのは商品のせい?
まず前提を整理します。83社の分析で、月商と各指標の関係は次の通りでした。
| 指標 | 月商との相関係数 | 意味 |
|---|---|---|
| 商品数 | -0.04 | ほぼ無関係 |
| 動画本数 | +0.40 | はっきりした相関 |
| 動画の作り手数 | +0.49 | 最も強い相関 |
品揃えを増やしても売上はほぼ変わらない。**売上を分けていたのは「動画をどれだけ出せるか」と「それを作る体制」**でした。この前提に立つと、売れない理由は次の5つに整理できます。
理由1:動画の本数が足りていない
TikTok Shopは、動画がおすすめに流れて初めて商品が見られる仕組みです。動画が少なければ、そもそもお客さんの目に触れる回数が少ない。83社分析では、動画本数の帯ごとに月商の中央値がこれだけ違いました。
| 投稿動画数 | 月商の中央値 |
|---|---|
| 50本未満 | 約470万円 |
| 50〜149本 | 約745万円 |
| 150〜399本 | 約663万円 |
| 400本以上 | 約1,758万円(50本未満の約3.7倍) |
ちなみに83社全体の投稿動画数の中央値は130本。「数本〜数十本出して様子見」の段階では、まだスタートラインにも立てていない可能性があります。
改善法:1本の完成度を上げる前に、まず本数を増やす計画を立てましょう。同じ商品でも「使い方」「比較」「お客さんの声」「よくある質問への回答」など切り口を変えれば、1商品から何本も作れます。
理由2:最初の1秒で視聴をやめられている
TikTokの視聴者は、指1本で次の動画にすぐ移れます。最初の1秒で「自分に関係ある」と思わせられないと、その先の商品説明は見てもらえません。商品紹介を冒頭から丁寧に始める動画ほど、実は最初の1秒で飛ばされがちです。
改善法:冒頭に「フック(つかみ)」を置きましょう。視聴者の悩みの言葉から入る(「毛穴の黒ずみ、何しても消えない人へ」)、意外な結果を先に見せる、などが定番です。同じ動画でも冒頭だけ差し替えて複数パターン試すと、当たりのフックが見つかります。
理由3:検索型ECの感覚で商品ページだけ磨いている
楽天やAmazonは「欲しい人が検索して探しに来る」仕組みなので、商品ページの作り込みが売上に直結します。しかしTikTok Shopは「興味がなかった人が動画で欲しくなる」仕組み。入口は商品ページではなく動画です。商品ページをいくら磨いても、動画が流れなければ誰もページにたどり着きません。
改善法:かけている時間の配分を見直しましょう。商品ページは「動画を見て興味を持った人の最後の確認場所」と割り切り、写真と説明文は要点を押さえる程度に。浮いた時間を動画制作に回すのが、データに合った戦い方です。
理由4:投稿が単発で「打席数」が少ない
動画は1本ごとに当たり外れがあります。どれが伸びるかは投稿前には分かりません。つまりTikTokは確率論の世界で、打席に立つ回数(投稿数)が少ないほど、当たりを引ける確率も下がります。「気合いを入れた1本を月に数回」では、打席が足りないのです。
改善法:単発の力作より、継続的な投稿を優先しましょう。週に数本でも淡々と出し続け、伸びた動画の型(フック・構成・見せ方)を次の動画に反映する。この繰り返しが、当たりの確率を上げる王道です。
理由5:動画を作り続ける体制がない
83社分析で月商と最も強い相関(+0.49)を示したのは、動画本数そのものではなく動画の作り手の数でした。担当者1人が片手間で作る店と、複数人で量産できる店では、続けられる本数が違います。本数を増やしたくても、続ける体制がなければ理由1〜4の改善はすべて止まります。
- 外注すれば1本あたり数万円かかり、本数を出すほど費用がかさむ
- 内製では担当者が編集に張りつき、本業が回らなくなる
- 専任者の採用は固定費が重い
改善法:「誰が・どうやって・月何本作るか」を決め、人手だけに頼らない仕組みを作りましょう。社内で型を決めて分業する、外注とAIツールを組み合わせるなど、続けられる形にすることが最優先です。
5つの理由と改善法のまとめ
| 売れない理由 | 改善法 |
|---|---|
| 1. 動画の本数が足りない | 1本の完成度より本数。切り口を変えて量産する |
| 2. 最初の1秒で離脱される | 冒頭にフックを置き、複数パターン試す |
| 3. 商品ページだけ磨いている | 時間配分を動画制作中心に切り替える |
| 4. 投稿が単発で打席が少ない | 継続投稿で当たりの確率を上げ、伸びた型を再利用する |
| 5. 制作体制がない | 誰が月何本作るかを決め、続けられる仕組みにする |
5つに共通する根っこは1つ。「動画の生産力」を上げられるかどうかです。商品を入れ替える前に、まず動画の本数と体制を見直してみてください。
よくある質問
Q. TikTok Shopで売れないのは商品が悪いから? A. そうとは限りません。83社の分析では商品数と月商はほぼ無相関(-0.04)で、動画本数(+0.40)と作り手数(+0.49)に相関がありました。まず疑うべきは商品より「動画の量と体制」です。
Q. 動画は何本くらい出せば売れ始めますか? A. 一概には言えませんが、83社の投稿動画数の中央値は130本で、400本以上の層は月商中央値が約1,758万円(50本未満層の約3.7倍)でした。数本で判断せず、本数を積み上げる前提で計画するのがおすすめです。
Q. 動画を作る人手がいない場合はどうすればいい? A. 外注・社内分業・AIツールの組み合わせが選択肢です。費用を抑えながら本数を出したい場合は、AIによる動画の自動制作が有力な手段になります。
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(分析データ出典:TikTok Shop公開指標を83社分集計・作成。数値は推定値であり、特定企業の実績を保証するものではありません)