投稿する時間帯とタイミングの決め方|見られやすい時間の考え方

結論から言うと、投稿時間に「全員に効く正解の時刻」はありません。決め方は「自分の動画を見てくれる人が起きて暇な時間に仮で合わせる → 2週間その時間で固定する → 数字で比べて直す」の3ステップです。

「何時に投稿すれば伸びますか?」はとてもよく聞かれる質問です。ネット上には「◯時が最強」という情報があふれていますが、それをそのまま真似してもうまくいかないことが多い。理由は単純で、あなたの動画を見る人の生活時間と、その記事を書いた人の視聴者の生活時間が違うからです。

この記事では、時間帯を「誰かの正解を借りる」のではなく「自分で決める」ための手順を書きます。

なぜ「◯時が正解」と言い切れないのか

理由は大きく2つあります。

1. 見る人の生活が、ジャンルごとにまったく違う

学生向けのコスメと、主婦向けのキッチン用品と、社会人向けのガジェットでは、スマホを触っている時間そのものがズレます。「学生が夜に見る時間」に主婦向けの商品を出しても、そもそも見る人が起きていません。

2. おすすめ欄は「投稿した瞬間」だけで決まらない

TikTokのようなおすすめ表示型のアプリは、投稿から時間が経った動画が突然伸びることもあります。投稿時刻は「最初に見てもらえる人の数」に効きますが、そこから先は動画の中身次第です。つまり時間帯は効果の一部でしかない、というのが前提です。

だからこそ、「他人の正解」ではなく「自分の数字」で決める必要があります。

ステップ1:見てくれる人の生活時間から仮説を立てる

まず、自分の動画を「誰が見ているか」を一言で書き出します。例えば「20代前半・一人暮らし・美容に興味がある」など。そのうえで、その人がスマホを触っていそうな時間に当たりをつけます。

生活時間から考えると、候補はだいたい次の5つに整理できます。

時間帯の候補 起きていそうな人 向きやすい内容
朝(7〜9時ごろ) 通勤・通学中の人 短くひと目で分かる小ネタ、朝の準備に関わる商品
昼(12〜13時ごろ) 昼休み中の会社員・学生 軽く見られる比較、まとめ系
夕方(17〜19時ごろ) 帰宅中・家事の合間 食品、日用品、時短グッズ
夜(20〜23時ごろ) 帰宅後にゆっくりしている人 じっくり見せたい商品全般
深夜(0時以降) 夜更かし層 趣味性の強いもの、ゲーム・ガジェット系

※これは「そういう生活の人が多い」という一般的な傾向であって、数字の保証ではありません。あくまで仮説の出発点として使ってください。

ここから 候補を2つだけ選びます。3つ以上に散らすと、後で比べるときに何が良かったのか分からなくなります。

ステップ2:2週間、その時間で固定する

決めた時間で、2週間は動かさない。これが一番大事で、一番みんなが守れないところです。

毎回バラバラの時間に投稿すると、伸びなかったときに「時間が悪かったのか、動画が悪かったのか」が永久に分かりません。変える条件は1つだけにすると、原因が読めるようになります。

投稿本数が少ないと差が見えないので、1つの時間帯につき最低10本は出したいところです。週3本しか出せないなら、判定にはもっと時間がかかります。

ステップ3:どの数字を見て判断するか

「再生数が多かったほう」で選ぶのは、実はおすすめしません。再生数はたまたま大きく当たった1本に引っ張られるからです。見るべき数字を整理します。

見る数字 何が分かるか 時間帯の判断に使えるか
投稿から24時間の再生数 最初に届いた人の量 ◎ 一番使える
最後まで見られた割合 動画の中身の良し悪し △ 時間帯より内容の話
保存・シェアの数 内容が役に立ったか △ 同上
プロフィールを見られた数 興味を持たれたか ○ 参考になる
全期間の合計再生数 総合的な結果 ✕ 後から伸びるので判断がブレる

時間帯を比べるときは「投稿から24時間の再生数の中央値」で見るのが一番ブレません。中央値とは、数字を小さい順に並べたときのちょうど真ん中の値です。平均だと、たまたま伸びた1本に全体が引っ張られてしまいます。

曜日はどう考えるか

曜日も同じ考え方でよいのですが、優先度は時間帯より下です。理由は、曜日まで分けて比べようとすると必要な本数が一気に増えて、判定に何ヶ月もかかってしまうからです。

現実的な進め方はこうです。

  1. まず時間帯だけを2週間ずつ比べて決める
  2. 決まったら、時間は固定したまま毎日出す
  3. 十分な本数がたまってから、曜日ごとの数字を見返す

「平日か土日か」くらいのざっくりした比較なら早く判定できます。細かく7曜日で分ける必要はありません。

時間帯より先に効くこと

正直に書くと、投稿時間の改善で得られる伸びは、動画の中身の改善より小さいです。冒頭の1秒でスクロールを止められない動画は、何時に出しても止まりません。

私たちがTikTok Shopで販売する83社の公開データを集計したところ、月商と関係が強かったのは**動画の本数(相関 +0.40)と作り手の数(+0.49)**でした。動画を月50本未満しか出していない層の月商中央値は約470万円、400本以上出している層は約1,758万円で、約3.7倍の差がありました。

つまり優先順位は、

  1. 本数を増やす(打席に立つ回数)
  2. 冒頭1秒を良くする(打率)
  3. 時間帯を最適化する(ここは最後の微調整)

の順です。時間帯を1時間ずらすことに悩む前に、今週あと1本多く出せないかを考えたほうが結果は動きます。

やりがちな失敗3つ

1. 毎回時間を変えてしまう 「今日は夜、明日は朝」だと、いつまで経っても何も分かりません。比較にならないので、決めた時間を守るのが最優先です。

2. 1本の結果で結論を出す 1本バズった時間帯が「勝ちの時間」とは限りません。動画は当たり外れの幅が大きいので、最低10本の中央値で見ます。

3. 投稿時刻を守ることが目的になる 「ベストな時間に出したいから、今日は間に合わないのでやめる」は本末転倒です。出さない日を作るくらいなら、多少ズレても出すほうが得です。

決めた時間に出し続けるための工夫

時間を固定すると決めても、毎日その時刻にスマホの前にいられるとは限りません。続けるための現実的な工夫は2つです。

とくに2つ目が効きます。「その日に作ってその日に出す」運用は、忙しい日が1日あるだけで途切れます。 数本のストックがあるだけで、投稿が止まらなくなります。

まとめ

投稿時間は「他人の正解」ではなく「自分の数字」で決める。2つの候補を2週間ずつ固定して、24時間再生数の中央値で比べる。ただし時間帯より、本数と冒頭1秒のほうが先に効く。


よくある質問

Q. 結局、何時に投稿するのが一番いいですか? A. 全員に共通する正解の時刻はありません。見てくれる人の生活時間から候補を2つ立て、それぞれ2週間ずつ固定して、投稿から24時間の再生数の中央値で比べてください。他人の「◯時が最強」は、その人の視聴者にとっての正解です。

Q. 毎日同じ時間に投稿しないとダメですか? A. 比較している期間中は揃えたほうが判断しやすくなります。ただし「時間を守れないから投稿しない」のは損です。ズレても出すことを優先してください。

Q. 投稿頻度と投稿時間、どちらを優先すべきですか? A. 頻度です。83社のデータでも、売上と関係が強かったのは動画の本数(相関 +0.40)と作り手の数(+0.49)でした。まず本数、次に冒頭1秒、時間帯は最後の微調整と考えてください。


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